毎日目にしてはいるものの意外に中には入らない文化科学宮殿。一度じっくり見てみようと思い、80分のツアーに参加しました。今回は地上編です。
地下をみっちり40分見た後は階段を上って集合場所のチケットカウンターに戻ります。ここでガイドさんが交代。文化科学宮殿はなにせ44階建てなので見るところはそれこそいっぱいあるのですが、このツアーでは普段観光客が入れないお部屋を巡ります。なので劇場や映画館、技術博物館や進化博物館には入りません。上のほうにあるオフィス階にも行きません。
それではどういうところに行くのでしょうか。かいつまんでご紹介します。
まずは大理石で出来た広いホール。大きなシャンデリアはモスクワの地下鉄のシャンデリアのレプリカなんだそうです。この部屋はイベント用に貸し出しており、料金は24時間で100000PLN(今のレートで約270万円)。パーティなんかにいかがでしょう。
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モスクワの地下鉄駅とそっくりに作ってある部屋。違いは「モスクワには椅子に赤いビロードがない」だけなんだそう。
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ここは天井がラブリー。文化科学宮殿を設計したロシア人のレフ・ルド二エフは、ポーランドの建築様式を探るために設計前にポーランド国内を旅しました。そこでポーランドらしいモチーフは花であると思い、この部屋の天井はウォビチの民族模様(花柄で有名)をもとにして作ったんだそうです。
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花柄の天井は他の部屋にもありました。
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ここはドアのところの細工も花柄!
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市民議会で実際に使用されている部屋。
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その他、社会主義時代に会議室として使われていた部屋や
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その横にあるVIPルーム。内装も家具も全部当時のまま。
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もうひとつの会議室の後ろには同時通訳ブースがあり、通訳さんたちはその中でスパスパ煙草を吸っていたらしく、ブース内は今でも微妙に煙草臭かったりします。
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あとはこの部屋。
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よーく見るとシュールな絵があったりします。ここも有料で貸し出していて、最近だと有名ファッション誌の編集長がここで結婚披露宴をしたそうです。いろんな人がいるもんですね。
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本当は最後に展望台に上って終わりらしいですが、この日は夏休み最後の土曜日でしかも天気が良かったためにありえない行列ができていたのでナシになりました。社会主義時代や建築に興味のある人ならとても楽しいツアーだと思います。ポーランド語以外にも英語やスペイン語、ロシア語なんかにも対応してくれるらしい(日本語はナシ)ので、一度足を運んでみてはいかがでしょうか?